CASK Condition Festival 2025は、2月23日、24日に開催します。
CASKコンディションエールとは?
ポパイのカウンター向かって右手に写真の様な冷蔵庫があります。
ここに収めれられている大きな容器、これがCASKといわれるものです。容器自体をCASKと呼びサイズで呼び名が変わります。
ポパイで使用している、約20LのCASKをPIN CASKといいます。
それより大きい約40Lのサイズをファーキンと呼び、その約倍のサイズをキルダーキンと呼びます。
バレルが、約160Lですのでキルダーキンは、その約半分、ファーキンが約1/4、ピンが約1/8になります。
この容器でコンディショニング(ガス圧や濁り、味わいをコントロールし、状態を整える事)され、提供されるビールを『カスクコンディション』と言います。
よくある質問で、『CASKコンディションとリアルエールって何が違うのですか?』や『CASKコンディションとハンドポンプは、何が違うのですか?』といった質問を多くお聞きします。
これは、言ってしまえば、全て同じ事です。
リアルエールの中にCASKコンディションがあって、CASKコンディションビールの提供方法が、CASKから直接だったり、ハンドポンプなのです。
「それは大手ビールとと戦った4人の男たちから始まった」
RealAleは、1971年、マンチェスター周辺の4人の男性達により生まれました。彼らは、大手ビールメーカーが大量生産する人工的なビールの勢いに押され、昔あった様なCASKコンディションの美味しいビールが無くなりつつあった当時の状況を嘆き、本物のビールの復興キャンペーンを張ったのです。これが母体となり、そのキャンペーンは、1973年の“CAMRA”(Campaign For RealAle)と言うキャンペーンにつながりました。大手ビールメーカーの利益追求だけの姿勢に反対したこのCAMRAと言う団体は、今や会員数10万人を超え、ヨーロッパ最大規模の団体となり、今なお発展を続けています。
という事で、リアルエールとは、大手ビールと戦った男たちが造った言葉なんですね。
今の日本とは逆の動きですね。。。
「Real Aleの定義とは!?」
醸造所で、伝統的な製法で醸造され、1次醗酵を終えた若ビールは、CASKに詰められ出荷されます。その後PUBでセラーマンの手により、コンディショニングが行われ、2次醗酵が始まります。CASK内で2次醗酵を行うことにより、酵母が生み出した、自然な優しい炭酸ガスが、ビールに溶け込みます。コンディショニングにより、クリアーで雑味のない優し口当たりに仕上がります。CASKAleは、ハンドポンプまたは、CASKから直接、炭酸ガスの圧力を加えないで注がれます。
昔は、醸造設備も技術も発達していなかったのか、濁りがあったビールが当たり前だったと聞きます。
もちろん、濁っていて美味しいビールもありますが、多分英国の人たちは、そういったビールがあまり好きでなかったのか、おいしいと感じず、どうにかして美味しくいようとしたのでしょうかね。
「では、こんどはコンディションニグとはなんなのか!?」
コンディショニングとは、Pubに届いた若ビールの状態を整え、最高の状態に仕上げることです。具体的には、昔ヨーロッパで“ゼラチン”変わりに使われていた、チョウザメの浮き袋“アイシングラス”を清澄剤(タンパク質や雑味成分をCASKの底に沈めやすくしてくれるもの)としてビールに添加したり、ホップを新たに加えて、オリジナリティーを加えたり、何らかの糖分を加えて、醗酵誘発させガスを整えたりします。コンディショニングを行い、ガスの状態や、ビールの清澄度合いを見極め、開栓時期を見計らう判断するのが、Pubの“セラーマン”。美味しいCASKコンディションのビールになるかどうかは、そのPubのセラーマンのセンスが物を言います!